【看護師時代の思い出】

~銀ちゃんの100%~

地元北海道で病棟看護師をしていた頃のお話です。

私は当時、呼吸器内科、消化器内科、小児科があるフロアーで働いており、
3つにチーム分けされていた私達は、ある一定期間ごとにローテーションしながら
3つの科をすべて担当していました。

小児科大好きな私が、この時期ラッキーとばかりに担当していた小児科でこんなことがありました。

喘息でよく入院してきた通称:銀ちゃん。男児で確か4歳。もう何十年も前の話で、しかも長きに渡って何回も入院してきた子なので、その時の正確な年齢も忘れてしまいました。

銀ちゃんは当時流行していたポケモンの話を力説していました。

「チコリータ」という名の生き物がいるらしく、可愛らしい見た目とは違い、そのポケモンはなんでもスパッと切ってしまうすごい力があったそうです。

銀:「すごいんだよ!だってなんでも切れるんだよ!カンロフさん(看護婦さんと言っています)のことも、スパーって切っちゃうんだよ。」

私は真剣に、かつ微笑ましく聴いていました。夢中で話しているのに「看護婦」が発音できないところとか(笑)もう、可愛らしくてたまりませんよね。o(>v<)o

で、私もスパーッと切られてしまうのは大変だと思い、私:「えーっ、こわーい。銀ちゃんどうしよう。」と言ったその時です。

銀:「オレが守ってやろうか?」と、銀ちゃんが言いました。

真っすぐなキラキラした瞳で。

なんですかっ、このイケメンなセリフは!(♡v♡)

4歳男児の100%の気持ちにハートを射抜かれた瞬間でした。(笑)

できるかどうかなどは一切関係ない、むしろ出来るとすら思っている本人の無条件の無敵感がとってもうらやましくもあり、また、頼もしくもありました。かわいかったなぁ…。

きっと良い子に育っているでしょうね。銀ちゃんなら…。

なんにしても、この100%の気持ちっていうのは大切だなと、今でも思っています。

銀ちゃんに教えられました。

投稿者: rosemary@olivenurse

看護師歴20年。保健・養護教諭免許。公認心理師。